【専門家が詳しく解説!】特定技能・ビルクリーニングとは?

特定技能制度とは、人材不足の産業分野の企業が、一定の専門性や技能を持った外国人を雇い入れる仕組みです。その中の1つである「ビルクリーニング分野」について、詳しくご説明いたします。

特定技能とは?

特定技能制度とは、人材確保が難しい日本国内の産業分野に、一定の専門性や技能を持った外国人を受け入れてもらうための制度です。2018年に成立した「改正出入国管理法」で在留資格「特定技能」が創設され、翌年20194月から、産業分野が外国人の雇い入れができるようになりました。

在留資格「特定技能」には、知識や経験を持った外国人が特定の産業分野に従事できる「特定技能1号」と、熟練した技能を持った外国人が特定産業分野に従事できる「特定技能2号」の2つがあります。

特定技能・ビルクリーニングとは?

人材確保が難しい分野の1つに、ビルクリーニング業界があります。厚生労働省が公表している調査結果では、65歳以上の清掃従事者は全体の37.2%であるとのことです

従事者の高齢化、人材不足によって、ビルクリーニング業務が適切に行われなくなると、建築物の衛生状態が悪化することになり、そこを利用する人の健康状態も損なわれることになります。

そのような事態を避けるために、国は特定技能制度を設置しました。これにより、外国人労働者を積極的に雇用し、ビルクリーニング業務を維持しようとしているのです。なお、ビルクリーニング分野では、特定技能1号の在留資格を取得している外国人は、最長5年間、要件を満たしているビルメンテナンス会社で働くことができるようになっています。

ビルクリーニングとは、事務所、学校、興行場、店舗等の不特定多数の人が利用する建築物を清掃する業務です。また、特定技能「ビルクリーニング」では、清掃業務の他に、一定の範囲であれば、ホテルの客室のベッドメイク作業にも従事できます。

可能な業務

特定技能「ビルクリーニング」では、建築物の内部の汚れの違い、用途、部位の特性等に注意し、適切なクリーニング方法・洗剤、用具等を選択し、自分の判断によって清掃業務を行います。

具体的には、以下の業務を行うことができます。

・ビルクリーニング作業 (日常清掃、定期清掃、中間清掃、臨時清掃等)  

・客室のベッドメイク作業

・資機材倉庫の整備作業

・建物外部(外壁、屋上等)の洗浄作業

・建築物内外の植栽管理作業

・資機材の運搬作業(他の現場に移動する場合等)

・客室以外のベッドメイク作業

・ベッドメイク作業を除く客室等の整備作業

ビルクリーニングという言葉から、清掃作業のみを行うイメージがありますが、特定技能「ビルクリーニング」では、ホテル等宿泊施設のベッドメイク作業も可能です。この背景には、宿泊業界もビルクリーニング業界と同じく、人材不足で悩んでいるからです。

なお、宿泊施設のフロント業務、レストランの接客業務等は、特定技能「宿泊」の分野ですが、この分野ではベッドメイク業務だけを行うことはできません。主にベッドメイク業務を行うことができるのは、特定技能「ビルクリーニング」の分野です。

まとめ

ビルクリーニング業界の人材不足内相のために、特定技能「ビルクリーニング」が創設されました。この分野では、清掃作業はもちろんこと、客室のベッドメイク作業等を行うことができます。


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