【意外と知られていない】国籍変更の手続きとその期間

日本で国籍を変更するということは、現在の国籍を離脱して、新たな国籍を取得することを意味します。最も一般的な方法は、帰化申請です。それでは、この手続きにはどれ位の期間が必要なのでしょうか?

国籍を変更するとは?

日本に住む外国人が国籍を変更する場合には、一般的に帰化申請を行う必要があります。帰化申請とは、日本国籍の取得のために、申請書や必要書類を出入国在留管理局へ提出し、許可を得ることです。

日本では、いわゆる「二重国籍」が認められていませんので、日本国籍の取得が認められた後に、今までの外国籍から離脱する手続きが必要になります。

手続きの方法

帰化申請の手続きには、先ず以下の書類を作成、収集する必要があります。但し、申請者の個別の事情によって、必要書類が異なることがあります。

  ・帰化許可申請書(申請者の写真が必要)

・親族の概要を記載した書類

 ・帰化の動機書

 ・履歴書

 ・生計の概要を記載した書類

 ・事業の概要を記載した書類

 ・住民票の写し

 ・国籍を証明する書類

 ・親族関係を証明する書類

 ・納税を証明する書類

 ・収入を証明する書類

 ・在留歴を証する書類

以上の書類を提出した後、申請者への面接が行われます。法務局の担当者が、申請者本人に質問する方法で行われますが、質問内容は個人によって異なります。また、面接に要する時間も決まっておらず、こちらも個人によって差が生じます。

但し、一般的な質問内容としては、申請者の親族・家族のこと、今後の生活や仕事のこと、申請者が配偶者と知り合ったきっかけ・経緯、日本国籍を取得したい理由などです。

どれ位の期間かかるか?

帰化申請から日本国籍の取得までに要する期間は、一般的に12ヶ月~14ヶ月と言われています。つまり、多くの場合1年以上もかかることになります。従って、現在持っている在留資格の有効期間を確認した上で、帰化の審査期間中に現在留資格の有効期間が切れることがないように、計画的に申請を行う必要があります。

上記12ヶ月~14ヶ月に内訳ですが、先ず申請を行う前に、法務局国籍課で事前相談を行わなければなりません。この事前相談は完全予約制で、申し込みから相談を受けられるまで、数週間から数ヶ月かかります。

次に必要書類の作成、収集に2ヶ月~3ヶ月必要です。特に時間を要するのが、本国政府が発行する証明書の取得です。申請者本人が帰国して収集するか、あるいは本国に住む親族や知人に依頼する等の方法が考えられます。また、出入国在留管理局へ提出するために、収集した証明書を日本語に翻訳する必要もあります。

必要書類が揃ったら、出入国在留管理局へ提出します。受理された後に審査が行われ、3ヶ月~4ヶ月後に申請者本に対する面接が行われます。この際に、日本語テストが実施される場合もあります。

面接の実施後6ヶ月~9ヶ月経って、法務局から結果が通知されます。一般的に電話によって許可の可否が伝えられます。

まとめ

帰化申請では、事前の相談から日本国籍の取得が許可されるまでに、12ヶ月~14ヶ月の期間が必要です。現在取得している在留資格の有効期間との関係を考えて、計画的な申請を行うことが重要です。