2024-07-13

帰化とは、日本に住む外国籍の方が、日本国籍を取得することです。帰化が認められるためには、幾つかの要件を満たす必要があります。また、提出しなければならない書類も多くあります。ここでは、帰化申請は本当に難しい（大変な）のかをご説明します。

帰化とは？

帰化とは、外国籍の人が、日本国籍を取得することです。そのためには、出入国在留管理局へ必要書類を提出し、申請しなければなりません。

申請が許可されれば、今までの外国籍を失い、新たに日本国籍を取得することになります。つまり、「日本人」となって生活ができることになります。それだけに、厳しい要件をクリアしなければなりません。

帰化の要件

帰化が認められるためには、次の6つの要件をクリアしなければなりません。

1つ目は、申請の時点までに継続して日本に住所を置いているという「住所要件」です。なお、日本に住所があっても、申請前の5年間に海外に長期間滞在していた場合、不利になる可能性があります。

2つ目は、申請者が18歳以上であり、現在の持っている国籍の法律でも、成年であるという「能力要件」です。

3つ目は、税金の滞納がない、刑事罰を受けていない、重大な交通違反を犯していない等の「素行要件」です。

4つ目は、申請者自身あるいは生計一にする配偶者等の親族の資産・技能によって、生活することができるという「生活要件」です。

5つ目は、申請者自身が国籍を持たない、あるいは日本国籍を取得することで、現在の国籍を失うという「重国籍防止要件」です。

6つ目は、日本国憲法、その憲法の下で成立した政府に対して、暴力で破壊することを企てたり、主張したりする等しないという「憲法遵守条件」です。

帰化申請は難しいのか？

帰化申請では、多くの種類の証明書・書類を準備して、提出しなければなりません。申請者にもよりますが、その数は100枚以上です。

また、書類提出後には、申請者に対する面接も行われます。これは、直接法務局の担当者から申請者に質問されるものですが、質問内容は個人によって異なりますので、あらかじめ質問の答えを準備することは、かなり難しいと思います。

それでも、主な質問内容としては、申請者の親族のこと、今後の日本での生活・仕事のこと、なぜ日本国籍を取得したいのか等です。つまり、既に提出している申請書や書類の内容について、質問されるということになります。従って、矛盾した内容を答えることは、NGです。質問に対して、的確で偽りのなく答えることに心がければ良いということです。

また、提出した書類に不備や不足があれば、その度に修正や再提出をしなければなりません。このような審査期間を経て、最終的に結論が出されるのが、約1年後ということになります。

従って、他の在留資格に比べて、手間や時間がかかり、また審査も厳しいため、帰化申請は難しいという認識が一般的です。

まとめ

帰化は、今まで持っていた外国籍を喪失し、日本国籍を取得することです。それだけに、要件は厳しく、提出書類も膨大です。その結果、審査期間が約1年間となり、他の在留資格に比べて、桁違いの難しさだと言えます。