【帰化申請をご検討の方へ】納税証明書が必要なケースとは?
外国籍の方が、日本国籍を取得する手続きを「帰化申請」と言います。この手続きには、多くの書類や資料が必要です。その中でも「納税証明書」については、注意が必要ですので、ここで詳しくご説明します。
帰化申請とは?
帰化申請とは、現在日本で在留資格を持つ外国籍の人が、日本の国籍を取得するための手続きです。日本では、いわゆる「二重国籍」を認めていませんので、日本国籍を取得すれば、今まで持っていた外国籍を喪失することになります。
帰化申請には、以下の書類等を法務局(出入国在留管理局)へ提出しなければなりません。
・帰化許可申請書(申請者の写真を貼付)
・親族の概要を記載した書類
・帰化の動機書
・履歴書
・生計の概要を記載した書類
・事業の概要を記載した書類
・住民票の写し
・国籍を証明する書類
・親族関係を証明する書類
・納税を証明する書類
・収入を証明する書類
・在留歴を証する書類
・その他の書類等
納税証明書が必要な場合とは?
先程ご説明した提出書類のうち、納税を証明する書類とは、「納税証明書」を指します。この書類が必要な申請者は、以下に該当する人です。
なお、所得税の「納税証明書」が必要になるのは、帰化申請者本人分、同居者分、帰化申請者の生活費を支援している人の分です。また、納税証明書は過去3年分が必要です(特別永住者の在留資格を持っている人は過去2年分)。
・個人事業主
・給与所得者であっても、確定申告をしている人
・2カ所以上から収入があった年度の確定申告をしている人
・住宅ローン控除のため、自分で確定申告している人
・年収が2,000万円を超えた年度の確定申告をしている人
・不動産収入や投資利益があるため、確定申告している人
・年金収入の関係で確定申告している人
・ふるさと納税の関係で確定申告している人
但し、申請者または同居者が会社経営をしていれば、他に「法人の確定申告書」も必要です。
入手方法と注意点
所得税の「納税証明書」は、原則として、確定申告をした税務署で発行されます。但し、住所変更した場合は、引っ越し先の住所を管轄する税務署に請求することができます。
発行の手数料は、1種類、1年間につき、400円です。例えば、3年間の3種類(その1、その2、消費税)を請求した場合は、3,600円(400円✕3✕3)になります。
なお、税金の未納があった場合に、そのまま「納税証明書」を提出すると、帰化申請が許可されませんので、直ぐに未納分を納める必要があります。その上で、「納税証明書」を取り寄せるようにします。
まとめ
帰化申請において必要な書類である「納税証明書」は、基本的に過去3年度分が必要です。また、税金の未納があれば、直ぐに納め、その後に「納税証明書」を請求するようにしましょう。