2024-11-26

永住権は、外国籍の方が日本に「永住できる権利」のことです。この権利を取得するためには、10年以上日本に居住する必要がありますが、10年未満では取得できないのでしょうか？この点について、ご説明します。

永住権とは？

永住権とは、文字どおり「外国籍の方が日本に永住することができる権利」のことです。

外国籍を方は、就労系のビザを持ち、日本で働くことができます。そして、10年以上日本に居住し、さらに5年以上在留資格を持っている等の要件を満たす場合には、「永住許可」を申請することができます。

申請が許可されれば、「永住権」を持つことができます。そうなると、今まで存在した在留期間の制限がなくなります。また、職業に関する制約も、基本的になくなります。言い換えれば、「永住権」を持った外国人は、日本人とほとんど同じような生活を送ることができるのです。

永住権が認められる要件

永住権の取得が認められるためには、4つの要件を満たす必要があります。

1つ目は、申請時までに継続して、日本に10年以上居住していることです。「継続して」とありますから、もし居住している間に、数ヶ月間海外に住んでいたような場合には、基本的に「継続して」には該当しません。また、その10年以上の居住期間のうち、5年以上就労期間がなければなりません。

2つ目は、申請時点で、在留資格での最長の期間を持っていることです。但し、最長期間が5年の在留資格の場合には、3年が最長とみなされます。

3つ目は、申請者の素行に問題がないことです。例えば、税の滞納処分がない、犯罪歴がない、重大な交通違反がない等、生活態度が良好でなければなりません。但し、交通違反等があっても、一定期間が経過すれば、問題にされない場合もあります。

4つ目は、申請者が資産や収入によって、今後日本で生活を送ることができるということです。もちろん、会社での勤続年数が長く、今後も安定した収入が見込めることもポイントです。

10年未満でも認められるケース

先程の1つ目の要件で、「日本に10年以上居住していること」とありましたが、居住歴が10年未満でも認められる可能性があるのは、以下のとおりです。

・日本人・永住者の配偶者・・・実態を伴う結婚が3年以上で、なおかつ、日本に継続して1年以上在留している場合。

・定住者・・・日本に継続して5年以上在留している場合。

・難民認定を受けた方・・・日本に継続して5年以上在留している場合。

・高度専門職ポイント70点以上の方・・・日本に継続して3年以上在留している場合。

・高度専門職ポイント80点以上の方・・・日本に継続して1年以上在留している場合。

まとめ

永住権を取得するためには、10年以上日本に居住していなければなりません。但し、日本人の配偶者や永住者の配偶者等は、この要件が緩和される場合があります。