【必ず知っておこう!】このような場合に永住権を失う

2025-11-17

永住権は、外国籍を持つ人が日本に永住できる在留資格です。在留期間や就労できる職業にも制限がないため、取得したと考える外国人は少なくありません。しかし、せっかく取得した永住権を失う場合もあります。この点について、詳しくご説明します。

永住権とは

永住権とは、文字どおり「外国人が日本に永住できる在留資格」のことです。例を挙げて説明します。

外国籍を持つAさんが、就労系のビザを所持し、日本の会社に勤務しています。そのAさんが、日本人であるBさんと結婚した場合、現在の就労系のビザを「日本人の配偶者等」という在留資格に変更することができます。この在留資格を一般的に「永住権」と呼んで言います。

「永住権」を取得すると、在留期間の制限がなくなります。また、就労する職業についても基本的に制約がありません。従って、ほぼ日本人と変わらない生活を送ることができます。

もっとも、永住権は「在留期間が無期限になる」というだけで、身分そのものが日本人と同等になるわけではありません。更新手続きが不要になる一方、居住状況や納税記録など、在留の前提となる事実に大きな変動が生じた場合には、後述のとおり取消しの対象になることもあります。そのため、安定した生活実態を継続的に維持することが重要とされています。

このような場合に永住権を失う

永住権は、次のような場合に、失うことになります。

先ず1つ目は、再入国許可、またはみなし再入国許可を得ることなく、日本を出国した場合です。永住権を持っていても、日本を出国する場合に、出国前に許可を得ないと、日本に再入国できません。

再入国許可の取り扱いは比較的単純ですが、長期出国を予定している場合、事前に在留管理上の不利益が生じないか確認しておくと安心です。特に海外赴任や家族事情で長期間国外に滞在するケースでは、許可の有効期間と帰国予定日の整合が取れていないと、意図せず永住権を失う事例も報告されています。

2つ目は、再入国許可を得て出国したとしても、再入国の期限までに日本に再入国しなかった場合です。再入国許可には、1回限り有効のものと、有効期間内であれば何回も使用できる数次有効のものの2種類があります。有効期間は、現に有する在留期間の範囲内で、5年間(特別永住者の方は6年間)を最長として、個別に決められます。

3つ目は、みなし再入国によって日本を出国し、1年以内に再入国しなかった場合です。みなし再入国許可は、1年以内に再入国する場合の許可で、通常の再入国許可の取得が不要とされるものです。

4つ目は、不正に「上陸許可」や「永住許可」を受けたり、90日以内に新住所の届出をしなかったり、あるいは虚偽の住所を届出たりした場合です。

最後に5つ目は、退去強制された場合です。例えば、無期または1年を超える懲役もしくは禁固に処せられたり、薬物違反により有罪判決を受けたり、あるいは売春に直接関係がある業務に従事したりした場合です。

このうち住所届出に関する義務は軽視されがちですが、永住者であっても正確な居住地を届けていない場合には取消しの対象となるため注意が必要です。引越しを繰り返す生活環境でも、届出期限(14日以内)を守ることが、永住者としての基本的な在留管理義務とされています。

このような場合に永住許可が取り消される

入管法第22条の4第1項では、次の場合に、永住許可が取り消されるとしています。

・上陸拒否事由に該当しないものと偽り、上陸許可を受けたこと(第1号)

・1号のほか、偽りその他不正の手段により上陸許可等を受けたこと(第2号)

・1号・2号のほか、不実記載の文書の提出により上陸許可等を受けたこと(第3号)

・中長期在留者が転居した場合、90日以内に新住居地の届出をしないこと(第9号)

・中長期在留者が虚偽の住居地を届け出たこと(第10号)

まとめ

永住権を失う条件については、入管法等で規定されています。それらの条件について共通しているのは、規定をきちんと守っていないということです。永住権を取得する際はもちろんのこと、取得した後でも、永住権を持つ人が遵守すべき事項を常に念頭に置いて、生活していく必要があります。

永住権は一度取得すれば自動的に維持されるものではなく、日常生活の中で行う各種届出や税・社会保険料の納付など、基本的な義務を継続して果たすことで確保されるものです。特に長期出国や家族構成の変化など、生活状況が大きく変わる場合には、事前に入管への確認や専門家への相談を行うと、安全に在留資格を維持できます。


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