【意外と知られていない!】日本国籍の留保とは何か?

2025-11-17

国籍とは、「人が特定の国の構成員であるための資格」を言います。但し、国籍に関するルールは国によって異なります。日本では、複数の国籍を持つことを原則的に禁止しています。例外的に規定されている「国籍の留保」について、ご説明します。

ただし、日本国籍の取得・喪失に関する制度は時代とともに見直されており、海外在住の日本人家庭の増加に伴い「国外出生と国籍の扱い」に関する相談が急増しています。特にアメリカなど生地主義国との組み合わせでは、出生時点から自動的に二重国籍状態となるケースが多く、国籍留保制度の理解が重要になります。

日本の国籍のルール

日本では、父母のどちらかが日本国籍を持っている場合、日本で生まれた子どもは日本国籍を取得することができます。また、その子どもが海外で生まれた場合でも、両親のどちらかが日本国籍を持っていれば、その子どもは日本国籍を取得できます。

なお、国外で出生した場合には「出生届」の提出期限が原則3か月と定められており、これを過ぎると追加の証明資料の提出や手続きが複雑化することがあります。特に出生証明書の和訳提出や親子関係の立証など、国によって必要書類が変わる点には注意が必要です。

つまり日本では、どの国で生まれたかに関係なく、両親のどちらかが日本人であれば、その子どもは日本国籍を取得できるというルールになっています。これを「血統主義」と言います。

国籍の留保とは?

先程日本では、父母のどちらかが日本国籍を持っていれば、その子どもは日本国籍を持つことになると、説明しました。しかしアメリカでは、両親の国籍に関係なく、アメリカで生まれた子どもはアメリカの国籍を取得することができます。これを「生地主義」と言います。

日本とアメリカのルールに従えば、アメリカに在住する日本人の親から生まれた子どもは、アメリカ国籍と日本国籍の2つの国籍を取得することになります。

日本では、二重国籍が認められていませんが、出生から3ヶ月以内に、アメリカにある日本大使館等へ「国籍留保届」を提出することで、日本とアメリカの国籍を持つことができます。もしこの届出を怠ると、日本国籍を取得することができず、アメリカ国籍だけになってしまします

国籍留保届は、日本国籍を「取得する権利を失わないための届出」であり、提出を怠ると日本国籍を一切取得できなくなる点が最も重要です。3か月の期限は非常に厳格であり、事情による延長は認められません。海外出産を予定している家庭は、渡航前から大使館・領事館で必要書類を確認しておくことが不可欠です。

この「国籍の保留」という制度は、その子どもが将来的に日本に帰国した後に、日本人として生活ができるために、文字どおり「日本国籍を留保する」ためのものです。但し、その子どもが日本で生活する場合には、日本では二重国籍を認めていませんから、どちらかの国籍を選択しなければなりません。

留保期間の注意点

二重国籍で生まれて、まだいずれの国籍も選択していない場合、戸籍に「国籍留保」と記載されます。具体的には、戸籍の「身分事項」・「出生」欄に次のように、記載されます。

 【国籍留保の届出日】令和○年○月○日

 【送付を受けた日】令和○年○月○日

 【受理者】在○○国大使

この国籍留保の期間は、二重国籍の状態ですから、2つの国のパスポートを所持することができます。

なお、日本の国内法では、原則として成年に達するまでに、どちらかの国籍を選択しなければなりません。国籍法第14条では、次のように規定されています。

 ・18歳に達する以前に二重国籍になった場合は、20歳まで

 ・18歳に達する以前に二重国籍になった場合は、二重国籍になった時から2年以内

まとめ

日本では「二重国籍」を認めていませんが、例えばアメリカで生まれた場合には、日本とアメリカの国籍を持つことができます。この場合、日本大使館等へ「国籍留保届」を提出する必要があります。但し、これはあくまでも「国籍の留保」ですから、一定の年齢までにどちらの国籍にするか、選択しなければなりません。


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