メリット・デメリットも?!帰化と永住の違いについて解説

外国人が日本に滞在する際に帰化申請を行い、日本国籍を取得する場合があります。その一方で永住を選択する方もいるのです。「帰化と永住の違いがよくわからない」などと、思う方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、帰化と永住の仕組みやメリット・デメリットを解説します。

そもそも帰化とは?

帰化とは外国籍の人が日本国籍を取得することです。

日本国籍を取得すると、帰化申請をする前の名前のままでも可能ですが、自分で決めた日本の名前を使用することもできます。

ただし、帰化許可後の名前には制限があります。戸籍法とは「常用平易な文字の範囲は、法務省令でこれを定める」と記載されています。

名前に使うことができる文字は、以下のとおりです。

・ひらがな

・カタカナ

・常用漢字(1,945文字)

・人名用漢字(984文字)

帰化には、普通帰化、簡易帰化、大帰化に分けられます。

普通帰化は、居住要件や能力要件、素行要件、生計要件、生計要件、思想要件、日本語能力要件など、7つの要件を満たした場合に許可される一般的な帰化です。

簡易帰化とは、日本人の配偶者や子どもなど、一定の要件を満たす場合に許可されるものです。普通帰化に比べ、要件が緩和または免除されています。

大帰化とは日本で特別の貢献があり、法務大臣が国会の承認を得て行うものです。

永住とは?

永住は日本で永住権を取得し、日本で永久的に滞在できることを指します。日本で永住するための在留資格が永住ビザとなります。

外国籍のまま日本で永久的に滞在できるのが大きな特徴です。

永住権には、素行善良要件、独立生計要件、国益適合要件があります。永住権を取得するには、日本での長期滞在実績が必要です。

帰化のメリット

・参政権を得られる

日本国籍を取得できるので、参政権(選挙権・被選挙権)を得ることができます。

・日本での活動制限がなくなる

職種や転職活動などの活動制限がなくなります。

帰化のデメリット

日本では原則、二重国籍が認められないため、元の国籍を失います。

永住のメリット

・日本での活動制限がなくなる

帰化と同様に職種や転職活動などの活動制限がなくなります。

・外国国籍のままで滞在できる

外国国籍のまま、日本に滞在することができます。

永住のデメリット

犯罪など、退去強制事由に該当すると退去強制処分を受ける可能性があります。外国籍のため、参政権は認められません。

まとめ

帰化と永住の違いは、日本国籍を取得するか、外国籍のままであるかです。それぞれの要件も異なりますが、就労についてはどちらも活動の制限はありません。