【専門家が詳しく解説します】未成年は国籍変更できるのか?

2025-11-17

日本に在留する外国籍の方は、一定の要件を満たせば、日本国籍に変更することができます。要件の中には、「成年でなければならない」とありますが、未成年の人は手続きすることができないのでしょうか?

国籍の変更とは?

国籍の変更とは、今までの国籍を喪失して、新たに国籍を取得することです。

世界には、複数の国籍、いわゆる「二重国籍」を認めている国があります。しかし、日本では「二重国籍」は認められていませんので、新たに日本国籍を取得した場合は、今までの外国籍を喪失することになります。

日本に在留する外国籍の人が日本国籍を取得するには、通常「帰化申請」の手続きを行います。

国籍に関する取り扱いは国ごとに制度が異なるため、日本で帰化を進める際には、現在の国籍国で必要となる離脱手続きの有無も確認しておく必要があります。特に国籍離脱に時間を要する国では、書類取得に数か月かかることもあり、全体の準備期間に影響する場合があります。

帰化の要件

帰化申請によって日本国籍を取得するには、次の6つの要件が必要です。

1つ目は、申請の時までに、日本に継続して住所を置いているということです(住所条件)です。但し、日本に住所があって、申請前の5年の間に、海外で長期間滞在していたような場合には、この条件に該当しない可能性があります。

2つ目は、申請者が成年(18歳以上)ということです(能力条件)。また、現在国籍を持つ国の法律においても、成人でなければなりません。

3つ目は、税金を滞納していない、刑事罰を受けたことがない、重大な交通違反を犯したことがない等、素行に問題がないことです(素行条件)。

4つ目は、申請者本人や生計一にする配偶者等の親族の資産・技能によって生活することができるということです(生活条件)。特に、申請者、親族に資産があり、生活を営むことができるための技能・資格があれば有利になります。

5つ目は、申請者本人に国籍がない、または日本国籍を取得することで、現在の国籍を失うことに同意しているということです(重国籍防止条件)。

6つ目は、日本国憲法、憲法の下で成立した政府に対して、暴力で破壊することを企てたり、主張したり、あるいはそれらを目的とした政党その他の団体を結成したり、加入したりしたことがない、ということです(憲法遵守条件)。

なお、判断にあたっては形式的な年齢要件だけでなく、申請者がどのような生活基盤を築いているかも総合的に確認されます。特に学生の場合は、扶養者の収入状況や居住の安定性など、家族全体の状況が併せて見られるのが一般的です。

未成年が帰化申請をするには?

先程の2つ目の条件で、申請者は成年でなければならないと説明しました。但し、以下の3つの場合は、未成年でも帰化申請することができます。

1つ目は、両親か父母どちらかと同時に、帰化申請をする場合です。なお、子どもが15歳未満の場合、法定代理人である親が代わって申請を行います。また、15歳以上18歳未満の場合には、書類の作成、面接等の帰化申請手続きは、子ども本人が行います。

2つ目は、両親のどちらかが日本国籍の場合です。この場合、先程ご説明した「能力要件」、「住所要件」、「生計要件」が緩和されます。

3つ目は、未成年の外国人であっても、その子が日本人の養子の場合です。但し、この場合は、「日本に引き続き1年以上在住している」という条件がありますので、注意が必要です。

これらの条件は、申請者本人だけでなく、その家族の状況も一定程度確認される点が特徴です。とくに同居家族の納税状況や素行が安定しているかどうかは、家庭として日本での生活基盤が維持されているかを判断する際の参考資料とされます。

まとめ

基本的に、日本の法律における成年(18歳以上)で、なおかつ現在国籍を持つ国の法律でも成人でなければ、帰化申請はできません。しかし、親と同時に帰化申請を行う等の方法であれば、可能となっています。

養子縁組を理由とする帰化申請の場合でも、実際の生活実態が日本にあるかどうかが重視されます。形式的に在留しているだけでなく、学校や地域での生活状況が安定していることが、申請判断の際に確認される傾向があります。


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