特別永住者の在留資格や一般永住者との違いについて

2025-10-09

特別永住者とは、永住者(日本に永住する資格を有する外国人)の中でも特別な事情を有する外国人に対して付与される在留資格です。

日本に永住できる点では一般永住者と同様ですが、特別永住者は一般永住者とは異なる特徴が複数あります。

特別永住者は、歴史的な経緯に基づいて生まれた在留資格であり、主に戦前・戦中に日本の統治下にあった地域出身者とその子孫に適用されます。
このため、単に「長く日本に住んでいる外国人」とは異なる、法的・社会的背景を持つ点が特徴です。

そこで今回は、特別永住者の在留資格について解説します。

特別永住者とは

特別永住者とは、入管特例法(日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法)に基づく在留資格です。

第二次世界大戦において、日本の占領下にあった朝鮮・韓国・台湾などの外国人は、日本国民とみなされていました。

この法律は、国際法上の変化によって日本国籍を喪失した人々の人権や生活基盤を守るために設けられたものであり、人道的な観点からも重要な制度です。
そのため、特別永住者の地位は他の在留資格よりも安定性が高いといえます。

終戦後は朝鮮や台湾が日本の領土ではなくなったことから、これらの人々は日本国籍ではなくなりましたが、すでに日本に定着していた人々も多かったため、特別永住者としての在留資格が認められたのです。

特別永住者の子についても、手続きをすると特別永住者の資格を取得できるので、代々で特別永住者というケースもあります。

特別永住者証明書とは

特別永住者証明書とは、日本国政府が発行する、特別永住者の資格を有することを証明する書類です。

証明書には特別永住者の氏名・写真・生年月日・国籍・住居地などが記載されています。

特別永住者証明書は、従来の「外国人登録証明書」に代わるもので、2012年の法改正により導入されました。
これにより、行政手続きや身分確認の簡素化が進み、特別永住者の利便性が向上しています。

特別永住者証明書には有効期限があるので、期限内に更新の手続きをしなければなりません。

一般永住者との違い

一般永住者は審査基準として、独立の生計(生活していけるだけの資産または技能があること)が要件とされていますが、特別永住者(の配偶者や子)は独立の生計の要件がありません。

一般永住者は在留カードを携帯しなければなりませんが、特別永住者は特別永住者証明書を携帯する義務はありません。

特別永住者は外国人雇用状況届出が必要ない

特別永住者を雇用する場合、外国人雇用状況届出を提出する必要がありません。

企業が一般永住者を雇用する場合、外国人雇用状況届出(雇用する外国人の氏名や在留資格などを記載した書類)をハローワークに提出することが法律で義務となっています。

特別永住者を雇用する場合は、外国人雇用状況届出を提出する必要がないので、企業にとっては人材として採用しやすいメリットがあります。

まとめ

特別永住者は、日本の歴史的経緯の中で生まれた特別な在留資格であり、法的にも一般永住者とは異なる取り扱いを受けます。
在留の安定性が高く、社会的にも一定の保護を受けられる一方で、特例制度としての理解が求められます。
今後も制度の背景を理解しつつ、共生社会の一員としての位置づけが重要になるでしょう。


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