2024-11-15

日本に在留する外国籍の方は、一定の要件を満たすことで、日本国籍を取得することができます。但し、要件の中には「成人に達していなければならない」というものがあります。未成年の方は、日本国籍を取得できないのでしょうか？

帰化申請とは？

帰化申請とは、外国籍の方が現在の国籍を喪失して、新たに日本国籍を取得することです。

他の国では、「二重国籍」を認めている所があります。しかし、日本では「二重国籍」を認めていませんので、日本国籍を取得した場合は、外国籍を喪失し、国籍を一つにする必要があります。

帰化申請の要件

帰化申請には、次の6つの要件があります。

1つ目は、帰化申請の時点までに、日本に継続して住んでいる（住所を置いている）ということです。但し、日本に住所を置いていても、申請する前の5年間、外国に長期間滞在した場合には、この要件に該当しない場合があります。

2つ目は、申請者が日本の法律で成年に達している、つまり18歳以上だということです。また、現在国籍を持つ国の法律でも、成年に達している必要があります。

3つ目は、税金の滞納がない、刑事罰を受けていない、重大な交通違反がない等、素行に問題がないことです。

4つ目は、申請者本人、または生計一にする配偶者等の親族が持つ資産や技能によって、今後日本で生活を継続できるということです。

5つ目は、申請者本人に現在国籍がない、または新た日本国籍を取得することで、現在の国籍を失うことに、本人が同意しているということです。

6つ目は、日本国憲法、その憲法の下で成立した政府に対して、暴力を用いて破壊することを企てたり、あるいは主張したり、またはそれらを目的とした政党その他の団体を結成したり、加入したりしたことがないということです。

未成年が帰化申請をするには？

先程の2つ目の要件で、申請者は成人に達していなければならないと説明しました。しかし、次の3つの場合に限り、未成年であっても帰化の申請は可能です。

1つ目は、両親または親のどちらかと同時に、本人が帰化申請をする場合です。申請者が15歳未満の場合、親が法定代理人として申請を行うことができます。なお、申請者が15歳以上18歳未満の場合には、必書類の作成や面接等は、本人が行うことになります。

2つ目は、申請者の親のどちらかが、日本国籍を持っている場合です。このケースだと、他の要件（住所に関する要件、生計に関する要件）等が緩和されます。

3つ目は、申請者が日本人の養子の場合です。但し、この場合は、「日本に引き続き1年以上在住している」という条件があります。

まとめ

原則的に、日本の法律における成年（18歳）に達し、さらに現在国籍を持つ国の法律でも成人に達していなければ、帰化申請はできません。但し、外国籍の親と同時に帰化申請を行う等の場合は、申請することができます。