【ポイントを絞って解説します】永住権の条件とは?
永住権は、文字どおり「日本に永住できる権利」で、在留する外国籍の方にとっては、憧れの的です。しかしそれだけに、厳しい条件があります。その条件について、詳しくご説明します。
永住権とは?
永住権とは、文字どおり「日本に永住できる権利」のことです。他の在留資格と比べて、在留期間の制限がなく、就労できる仕事内容も基本的に自由です。しかし、それだけに条件が厳しく、審査に時間もかかります。
永住権の制度は、長期的に日本社会へ定着する外国人を想定しており、在留資格の中でも特に安定性が高いと位置づけられています。そのため、申請では「一時的な滞在者ではないこと」や「日本社会への定着状況」なども総合的に確認されます。行政実務上、形式的な条件を満たしていても、生活状況や社会とのつながりが乏しい場合には慎重な判断がなされる傾向があります。
永住権のメリット
永住権のメリットとしては、先程ご説明したように、在留期間に制限がないことです。もっとも有効期間は7年ですから、その度に更新を行う必要はあります。また、自由に職業を選択することができます。他の在留資格の場合、就労できる業種が限定されますが、永住権では基本的に職業の制約はありません。
さらに、永住権があれば、日本人の配偶者と離婚しても、そのまま日本で生活することができます。もし「日本人の配偶者等」という在留資格であれば、離婚することによってその在留資格を失い、他の在留資格を取得するか、最悪の場合は本国に帰ることになります。
このように永住権は、家族関係の変化や勤務先の変更といった生活環境の変動に左右されにくい点が大きな特徴です。実務でも、「将来的に日本で安定的に生活したい」という要望から永住権を目指す方が多く見られます。また、融資審査や賃貸契約などの場面では、永住権の有無が信用性の判断に影響することもあります。
永住権を取得すれば、その配偶者や子ども(いずれも外国籍の方)は、「永住者の配偶者等」の在留資格を取得することができて、就労制限がなくなります。他の在留資格だと、その配偶者や子ども(いずれも外国籍の方)は、「家族滞在」という在留資格になり、週28時間しか働くことができません。その他にも、永住権を持つと社会的信用が高まり、住宅ローンを組みやすくなる等のメリットがあります。
永住権申請の条件
永住権を申請するには、次の4つの条件を満たす必要があります。
先ず1つ目は、継続して10年以上日本に居住していることです。「継続して」ですから、たとえ10年以上居住しいても、その間に数ヶ月海外に住んでいた等の場合は、基本的に該当しません。また、その10年以上のうち就学・留学の期間が含まれる場合には、5年以上の就労期間がなければなりません。
「継続性」の判断では、単に在留期間の合計を満たしているかだけでなく、生活の拠点がどこにあったかという観点も重視されます。例えば、長期の一時帰国や海外勤務が頻繁に続く場合には、日本での生活基盤が弱いとみなされる可能性があります。このため、在留の記録や勤務状況を丁寧に整理して提出することが重要です。
次に2つ目は、永住権申請を行う時点で、他の在留資格での最長のものを持っておかなければなりません。なお、最長期間が5年の在留資格の場合、3年のものも最長とみなされる措置が執られています。
3つ目は、素行に問題がないことです。税の滞納処分がない、犯罪歴がない、交通違反がない等、生活態度が良好でなければなりません。但し、交通違反等があっても、一定期間が経過していれば、問題ないとされることがあります。
最後に4つ目は、申請者が自分の資産や収入で、今後問題なく生活を送ることができることです。もちろん、勤続年数が長く、安定した収入が見込めることも重要です。
まとめ
永住権の条件は、長年日本に居住している、現在の在留資格の期間が最長である、生活態度・素行に問題がない、経済的に今後の生活の不安がない等です。いずれの条件も、今後日本に永住するために必要な要素として不可欠です。
永住権の申請では、形式的な条件のほかに「安定した生活基盤」や「日本社会とのつながり」といった総合評価も重視されます。提出書類の内容が不十分な場合、審査が長期化したり不許可となることもあるため、専門家による事前確認が有効です。また、永住権取得後も日本での生活態度が問われ続ける点を理解しておくと安心です。























